月: 2019年12月
過激な自慰で男性膣不感症に?を追加致しました。
過激な自慰で男性膣不感症に?
自分の手や指ではすぐに射精できるのに、性交ではまったく射精できない男性が増えています。
一般には「膣内射精障害」と言いますが、私はあえて「男性膣不感症」という名前で呼んでいます。文字通り「男性が膣では感じられない症状」だからです。ひたすら懸命に腰を振っても射精に至らないので疲れてしまい、途中で萎えたりもします。こうなると、EDとの合併症です。
男性膣不感症(膣内射精障害)の原因で多いのは、誤った自慰の習慣です。陰茎を畳にこすり付けたり、必要以上に強く握りしめたりする過激な方法は、柔らかでデリケートな膣で行う実際の性交にはなじみません。
激しい自慰を続けると、膣ならではの独特の刺激を感じにくくなります。また、膣のような閉ざされたところに射精できなくなったりすることもあります。
対策と治療を一まとめに言えば、過激な自慰による射精を一切行わないことですが、これはけっこう難しいでしょう。ではどうするか。簡単なことですが、ゆっくりと弱い刺激で射精できるように方法を改めることです。
自慰の“材料”を過剰なバーチャルコンテンツから、イメージトレーニングにも役立つ官能小説に切り替えてみるのも一法かも。なお、過激な自慰を原因とする男性膣不感症で性交中に中折れするような場合にもED治療薬は効果的です。
“勝手の違い”が招く遅漏や中折れ
前項で触れたように、男性は一般的に思春期で自慰に目覚め、その数年後に異性との性交を経験します。
多くの場合、自慰には手や指を使うので陰茎を握る圧力や動かす速さを自分の好みに加減できます。しかし、ある意味で共同作業となるパートナーとの性交は自分本位のペースでは進められません。
このため、1人の世界で没頭できる自慰の感覚に慣れてしまうあまり、勝手の違う実際の性行為では遅漏気味となり、中折れしてしまうケースもあります。
ガイドのクリニックでED治療薬を処方した患者さんの中には「結婚して10年間、性交では1回も射精したことがない」というケースもあります。
長年の自慰により、手で射精することに慣れすぎて、他のものでは達することができなくなってしまったのです。こういう症状を私は「ぐうたらED」とか「殿様型ED」と呼んでいます。