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脳科学と性欲、ホルモンと性欲、心理学と性欲、性欲の性差、社会学における性欲を追加致しました。

脳科学と性欲、ホルモンと性欲、心理学と性欲、性欲の性差、社会学における性欲

男の多くは12歳前後の頃、「ヴァギナ」「性器」「乳首」などという言葉を聞いたり、 見たりするだけでズボンの中のペニスが勃起した記憶がある。
そのような時、マスターベーションで、その欲情を静める ことになる。ある時は「夢精」で知らないうちに射精してしまい、気持の悪い、バツの悪い思いをした記憶があるのが普 通である。

多くの男にとって、自分の「性欲」を実感する瞬間はペニスの勃起である。そして、「勃起という性欲」は射精すると治 まることを体得することになる。そのため、男の場合「性欲=勃起」という観念が身についてしまう傾向が顕著なのだ。 そして、勃起は精液が溜まりすぎて起きる現象だと自覚してしまう。この精子製造のメカニズムと人間の「性欲」はリン クはしているが、同一ではない。

男はこの思い込みを持ったまま成長、大人になっても、ほとんど消すことはない。一部の性犯罪者に共通する認識で、自 分の意志に関わらず起きる「性欲」は本能であり、自分の責任とは思えないなどという、言い訳にまで利用される「不確 かな認識」ということがいえる。この認識は正解の一部だが、それが「性欲」についての全てではない。
それに対して、女の性欲は男のように明確な身体的現象を見せることが少ないので、以前は「女には性欲はない」などと いう言説が当然のようにまかり通っていたが、初潮以降では、クリトリス組織を含む外性器(陰唇、陰核など)・内性器 (膣、子宮膣部など)の充血という現象が確認されている。
女の身体的性欲現象が見た目では判りにくいことから、誤解 が生じたということに過ぎない。現在では、男と同等にして異質(脳の性差はあります)の「性欲」があるという説が通 説になっている。
人間の「性欲」は調べてみると驚くほど奥が深いことに感心させられる。実のところ、人間の男女の性欲についての科学 的メカニズムの検証は未だ道半ばということが出来る。各学者・研究者の夫々の研究領域においての検証が主体であり、 夫々の研究報告が、「性欲の各論」となって情報が分散、それを統合し体系付けることが必要になってくる。

「性欲」は大きく二つの観点から考える必要がある。ひとつは専ら生殖・種の保存を目的とした、本能(食欲・性欲・睡 眠欲)としての「性欲」。そして、もうひとつが生殖と切り離された、人間のコミニケーションとしてのセックスにおけ る「性欲」ということになる。
この二つの性欲を完全に分離して説明することは困難だといえる。なぜなら、生物が本能として持っている「本能性欲」 (造語)と人間がコミニケーションなどのセックスにおける「大脳性欲」(造語)は、我々の脳の中で複雑に関係連携し 合っている「統合性欲」(造語)だからである。
現在では性欲を本能とは言わず「性衝動」という言葉で表現するのが正しいようだが、ここでは「性欲」で押し通す。グロスマンによると、「性衝動」とは、「ホルモンと中枢神経」と「外的 刺激の総和」だと定義している。しかし、ここではやはり庶民派研究者らしく「性欲」というものを解説してみようと思 う。そのため、専門用語とは異なる語彙を駆使、読んだ後で、知ったかぶりで”ウンチク”を他人に披露しないようご注意申し上げる。

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